アイダよ、何処へ?

上映スケジュール

上映期間:2021/11/13(土)〜2021/11/26(金)

本作品の上映は終了しました。

料金

予告編

解説

1992年3月にボスニア・ヘルツェゴヴィナがユーゴスラヴィア連邦からの独立を宣言したことで勃発したボスニア紛争は、1995年12月の終結までに約20万人の死者、200万人以上の難民を出し、第二次世界大戦後のヨーロッパで最悪の紛争となった。1974年にボスニアの首都サラエボで生まれたヤスミラ・ジュバニッチ監督は、多感な十代の時にこの惨たらしい紛争を経験。第56回ベルリン国際映画祭で金熊賞に輝いた長編デビュー作『サラエボの花』(06)、続く『サラエボ,希望の街角』(10)で紛争の生々しい傷跡と再生への希望のありかを描き、国際的な評価を確立した。ジュバニッチ監督の最新作『アイダよ、何処へ?』は“紛争後”を背景にしていた上記2作品とは異なり、ボスニア紛争末期の悪夢のような惨劇に真正面から向き合った衝撃的な作品である。ほんの数日間のうちに、約8000人ものボシュニャク人(イスラム教徒)が敵対するセルビア人勢力に殺害された“スレブレニツァの虐殺”は、いかなる状況の下で引き起こされたのか。しかも、それははるか昔の出来事ではない。わずか四半世紀前のヨーロッパで実際にあった戦後最悪のジェノサイド事件なのだ。その知られざる重い真実を今に伝える本作は、2020年のヴェネチア国際映画祭コンペティション部門に正式出品されて大反響を呼び、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ映画としては『ノー・マンズ・ランド』(01)以来、19年ぶりに米アカデミー賞国際長編映画賞へのノミネートを達成。インディペンデント・スピリット賞では外国映画賞を受賞し、大手映画批評サイトのロッテントマトで100%フレッシュを獲得するなど、ジュバニッチ監督の最高傑作として絶賛を博している。1995年7月11日、東部ボスニアの町スレブレニツァがセルビア人勢力の侵攻によって陥落。避難場所を求める2万人以上の市民が、町の外れにある国連施設に殺到した。国連保護軍の通訳として働くボシュニャク人の元教師アイダは、夫とふたりの息子を施設内に迎え入れるが、スレブレニツァを支配したムラディッチ将軍率いるセルビア人勢力は、国連軍との合意を一方的に破り、避難民の“移送”とおぞましい処刑を開始する。愛する家族と同胞たちの命を守りたいアイダは、あらゆる手を尽くそうと施設の内外を奔走するが、事態は悪化の一途をたどっていくのだった……。

(C)2020 Deblokada / coop99 filmproduktion / Digital Cube / N279 / Razor Film / ExtremeEmotions / Indie Prod / Tordenfilm / TRT / ZDF arte

スタッフ

脚本・監督: ヤスミラ・ジュバニッチ
製作 :ダミール・イブラヒモヴィッチ/ヤスミラ・ジュバニッチ
撮影監督: クリスティーン・A・マイヤー
美術 :ハンネス・ザラート
衣装: マウゴジャータ・カールピューク
衣装(オランダ軍) :エレン・レンス
ヘアメイク :ミヒャエラ・パヤー
編集 :ヤロスワフ・カミンスキ
音響 :イゴール・ケモ
音楽 :アントニー・ラザルキーヴィッツ

キャスト

ヤスナ・ジュリチッチ
イズディン・バイロヴィッチ
ボリス・レアー
ディノ・バイロヴィッチ
ヨハン・ヘルデンベルグ
レイモント・ティリ
ボリス・イサコヴィッチ
エミール・ハジハフィズベゴヴィッチ
エディタ・マロヴチッチ

 

作品データ

原題 Quo vadis, Aida?
制作年 2020年
制作国 ボスニア・ヘルツェゴビナ・オーストリア・ルーマニア・オランダ・ドイツ・ポーランド・フランス・ノルウェー合作
配給 アルバトロス・フィルム
上映時間 101分
映倫区分 PG12
公式サイト https://aida-movie.com/